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<ネット証券>「対面」注力 高齢層取り込み、競争加速も

 

<ネット証券>「対面」注力 高齢層取り込み、競争加速も

 

 インターネット証券会社が、店頭で顧客と営業マンが個別に対応する「対面」式の営業に力を入れている。ネット証券の主な顧客は若年層だが、高齢の富裕層を取り込み、安定的な収入を得たい考えだ。各社とも金融機関から独立して資産運用をアドバイスする「ファイナンシャルアドバイザー(IFA)」を活用するのが特徴で、SBI証券と楽天証券はIFAを通じた販売収入が既に全体の1割を超えている。対面を重視する大手証券などとの競争が加速する可能性がある。

 ネット証券の顧客は30~40代が中心。少額の資金で短期的な売買をする顧客が大半で、手数料収入は株価や市況の影響を受けやすい。このためSBI証券や楽天証券は、IFAを活用した対面式を強化し、投資信託などの預かり資産を増やして、市場動向に左右されない信託報酬などを安定的に得る狙いだ。

 IFAは、金融機関から独立した証券会社の元社員や税理士らが、顧客に資産運用のアドバイスを行う制度。2004年の証券取引法(現金融商品取引法)改正で導入された。証券会社は顧客対応をIFAに委託して口座を管理し、手数料や報酬は折半する。大手証券は対面販売のため自前で営業マンを抱えるが、IFAと委託契約すれば低コストでの対面対応も可能だ。

 ネット証券は基本的に営業社員をもたず、富裕層との接点が少ない。優良顧客を持つIFAと契約できれば、IFAが持つ顧客の資産をそのまま預かれる。SBI証券は約200件のIFAと業務委託を契約しており、口座数は2万2000件、預かり資産残高は1000億円を超えた。楽天証券は「会社のノルマに縛られず、顧客の立場に立った提案は大手証券にはできない」とし、大手証券からの顧客取り崩しに自信を見せる。

 一方、松井証券やカブドットコム証券など他のネット証券はネットに専念する方針だ。IFA向けの研修など管理コストがかかるほか、「強みのネット売買システムを磨くことこそ重要」(カブドットコム)との姿勢だ。

 これまでは、店頭で営業マンと相談して投資したい顧客は大手証券など対面重視の証券会社、ネットで手軽に売買したい客はネット証券、とすみ分けができていた。しかしIFAの普及で、対面とネットの垣根を越えた競争につながりそうだ。【鈴木一也】

 【キーワード】ネット証券

 インターネットを介した株式や債券などの売買を専業とする証券会社。1990年代後半からのネット普及と、99年の株式売買委託手数料の完全自由化をきっかけに続々と誕生した。98年に参入した松井証券が先駆けとされる。

 対面型の証券会社と異なり、店舗や営業社員を抱える必要がなく、人件費などのコストを削減できるため、割安な手数料を武器にシェアを急速に伸ばしてきた。約300万口座を持つSBI証券が最大手。ネット証券の登場で、自宅で手軽に株式投資ができるようになり、投資のハードルが下がって若年層を中心に顧客層が広がった。一方、手数料の値下げなど証券会社間の過当競争を招き、新規参入業者の廃業や合併が相次いだ側面もある。

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